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入浴文化
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水での癒しと聞いて一番早く思い浮かぶのがお風呂ではないでしょうか?
私達はほぼ毎日お風呂に入浴します。それは何のためか?もちろん体をキレイにするという意味もありますが、それよりも体をリラックスさせるためという意味の方が大きいと思います。
入浴ということを考えてみると、日本ではごく当たり前な文化ですが、ちょっと海外を見てみると、この入浴という文化は特殊であることがわかります。
世界のほとんどのお風呂の形はシャワーかサウナなどの蒸気浴、熱気浴になっていて、お湯の中に浸かる熱湯浴ということをする国はほとんどありません。
入浴が当たり前になってしまっている日本人にはちょっと理解出来ない傾向ですよね。
それでは、なぜ日本では入浴という文化が根付いたのでしょうか?
入浴という文化は、古代ギリシャの時代からあったようです。その頃は日本で言う銭湯みたいな感覚で、共同浴場として使われていました。それが世界各地に広がっていったようです。
しかし、欧米では、移民の劣悪な生活環境、産業革命などにより、清潔のための入浴という意味合いが強くなって行きました。つまり、シャワーで汚れを洗い落とすことが最も効率が良いことになります。
逆に日本では、江戸の町民文化の影響を受けて入浴文化に拍車がかかりました。私のイメージではありますが、町民文化というと「粋で楽しむ」という感じでしょうか。そのために、入浴文化にも、「快楽・癒し」という要素が加えられ、銭湯というものが普及していきました。
つまり、「清潔」を率先した欧米の入浴文化と、「快楽・癒し」を率先した日本の入浴文化の違いということになります。
日本でも一時期は衰退傾向にあった銭湯ですが、最近では健康ランド、スーパー銭湯など、現代に合わせたサービスを加えた新しい銭湯が次々と現れるようになりました。
それらが流行となる原点には、「快楽・癒し」という日本人が受け継いでいる入浴文化の意味を今の人たちも感じているからでしょう。
各々の家庭でも、お風呂にはこだわりたいという人は少なくはないと思います。
「窓からはきれいな景色が見たい」
「香りのいい入浴剤を使いたい」
「ジャグジーをつけたい」
「足の伸ばせる大きなお風呂がいい」
などなどきっとあなたにもお風呂へのこだわりがあるのではないかと思います。
快楽・癒しのための風呂ではその空間をも楽しんでいるということが言えますね。日本人ならではの感覚と言えるでしょう。
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